国産割り箸を使おう

食器など
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割り箸は日本文化を支える上でも重要なアイテムなのだが、実は国産のものは殆ど使われていない。実は支那からの輸入に頼っているのである。武漢肺炎騒ぎによって、「割り箸の買い占め」とかいうガセネタが出る始末なんだけれど、これはあながち嘘でもない。

〈新型コロナ〉値上げに欠品、国内で大打撃!実は便利だった「中国産」の品々

2月17日(月)16時0分

~~略~~

 食品以外ではどうか。

 流通アナリストの渡辺広明さんは意外な商品を口にする。

「いま足りなくなりつつあるのは割りばしです。スーパーやコンビニなど弁当を販売する小売店は心配でしょう。割りばしやつまようじは、ほぼ中国製で、困ったことに代替品となりうる安価なプラスチック製のはしも多くは中国で生産しています」(渡辺さん)

 仮に弁当から野菜が消えても肉やご飯は食べられるが、割りばしがなくなると“マイばし”が必要になってくる。

「BigLobeニュース」より

「経済アナリスト」「流通アナリスト」を自称する方々によって、こんな記事が書かれていたため、メディアが「今度は割り箸だ!」と騒いだのだけど、ガセネタにもほどがある。

ただ、ロジックとしてはあり得る話で、割り箸や爪楊枝は、需要の9割が品からの輸入に頼っている始末でなのだ。

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国産割り箸は殆ど見かけなくなった

日本の林業が絶滅寸前

一時期、「マイ箸ブーム」などという意味の分からない風潮があった。もちろん、箸を持ち歩くことは悪いことではない。

ただ、箸はそもそも消耗品なので、定期的に買い換える必要はあるんだよね。

さて、データが古いのだけれど、国産割り箸の平成21年の時点で99の工場に減り、輸入量が爆発的に増えていることがわかる。

この傾向は平成10年頃から顕著になっていて、もはや日本の林業自体が絶滅寸前になっているので、歯止めがかからない状況にある。

かつて、「割り箸を使うことは森林破壊に繋がる」などというデマが流れた。

だが、何の根拠もない話だった。

なぜなら、割り箸につかう部分は、建築資材に使えない端材であり、割り箸文化は日本の林業と共にあったと言っても過言ではない。

ところが、流通ルートが途絶えてしまうと、こうした端材の活用すら難しくなる。

更に支那から輸入する割り箸が安いので(価格差は3倍以上)、国内の産業は駆逐されてしまった。

でも、優れた日本の割り箸は細々とだがまだ生き残っている。

是非、この手のアイテムを使って欲しい。

割り箸を使わないことが環境に優しいというのは「嘘」

「森は人の手で育てねばならない」という事を多くの人は知らない。日本の杉は花粉症を引き起こす厄介者扱いされるようになったが、林業にとっては大切な木である。

この杉の木は戦前は問題にすらならなかったが、戦後、国土が焼け野原になり、多くの国民が家を作る需要を見込んで、大量の杉・檜を植林した時代があった。

その結果、1960年代からアレルギー症状を引き起こすようなことになった。

しかし、この政策は外国産の安い木材を輸入し始めたことで失敗に終わってしまう。

結局、国策として推進した植林作業は空振りに終わるどころか、国民を苦しめる結果になる。更に、道路が舗装されることで、路面に落ちた花粉が再度舞い上がり、花粉が蔓延するような状況になる。

外国産の木材におされて日本の林業は衰退の一途を辿った事も、伐採や間伐が行われなくなって放置されるに至ったことも、その状況に拍車を掛けた。

山地災害と林業の衰退
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更に、杉や檜は根を深く張らないという特性から、洪水対策にはなりにくい。その上で、放置された山野は下草なども生えにくい環境になるため土壌の保全機能も低下してしまうと言う散々な結果になっている。

日本の自然を守るためにも林業を復活させよう

既に、日本の山野を守る林業は殆どの地域で絶滅寸前となっている。もちろん、国産割り箸もそのおかげで殆ど手に入らない。

衰退してしまった林業を取り戻すことは、殆ど不可能に近い話。しかし、今なお存続している場所の林業の生産性を高めることで、徐々に取り戻すことが出来るのである。数%しかない国産材の需要を1割~2割でも賄えるようになれば、災害対策にも繋がる可能性がある。

この辺りは国が腰を据えてやるしかないのだが、ロングスパンで考える必要がある林業の経営はお役人に不向きなので、会社経営の一環としてやってもらうしか無いのである。

国産針葉樹合板の生産量 10年で1.5倍 輸入合板減少、非住宅向け需要増で - 日本経済新聞
住宅の壁に使うスギなどの国産針葉樹合板の生産量が過去最高を更新している。2018年の生産量は309万立方メートルと10年...

住友林業などはその辺りに力を入れている企業なので、是非とも応援して欲しい。

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