蚊取り線香の話

アウトドア

そろそろ蚊が飛ぶ季節になってきた。ということは蚊取り線香先生の出番である。

夏の風物詩ともいえる蚊取り線香だが、

僕は知らなかったのだが、あれ、スタンダードなタイプはひと巻6時間もつのだそうだ。

匂いが嫌いな方もいるらしいのだけれど、僕は嫌いじゃない。

一時期は電気式のものを使っていたのだけれど、結局、古くからある蚊取り線香に戻ってしまった。なんというか、火をつけて煙が出るとちょっと落ち着く気がする。

暗闇の中に薄ぼんやりと紫色の煙がゆっくり立ち上る姿は、夏を感じさせるよね。

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日本の偉大な発明「蚊取り線香」

大日本除虫菊株式会社のヒット商品

さて、この商品、イメージ的には昔からありそうなんだけど、実は明治に入ってから作られた発明品であった。え?十分昔だ?

時は、明治23年(1890年)、前年に大日本帝国憲法が発布されてから初めての帝国議会選挙が行われた年のこと。

キンチョー(大日本除虫菊株式会社)の創始者である上山英一郎は、アメリカから輸入した除虫菊を使った虫よけ製品を作ろうと躍起になっていた。

日本は古来から「蚊遣り火」と呼ばれるヨモギの葉やかやの木、杉や松の青葉などを火にくべて煙を立て、燻すことで蚊を追い払うという手法を知っていた。

この手法は平安時代から知られている手法で、江戸時代になっても使われていたとされる。

六月の頃、あやしき家に夕顔の白く見えて、蚊遣火かやりびふすぶるもあはれなり

— 徒然草 第十九段 折節の移りかはるこそ

蚊やりして皆おぢ甥の在所哉 

小林一茶

歌にも詠まれるほど親しまれてきた手法だけれど、一晩中蚊遣火を焚くわけにもいかず、日本人は古代から蚊に苦しめられてきた。

上山英一郎は、その蚊遣火をヒントに除虫菊の種子を粉末にして線香に練り込む手法を考案した。

しかし、線香は40分程度で燃え尽きるために不評。妻・ゆきから「もっと長くして」といわれる始末。そこで長くしてみたものの、20㎝を超えると倒れたり折れたりするリスクが上がってしまって宜しくない。

で、何とか長くする方法はと模索した結果、今の形になったそうな。この形、ゆきのアイデアらしいのだが。

スタンダードなものは7時間

調べてみると結構色々な種類があって、有名はキンチョーの蚊取り線香の他に、アース、フマキラーがあり、傾向的にはアースの蚊取り線香が安く売られているように思う。

スタンダードなタイプは7時間効果が続いて、1,500円程度で50巻用意されている。まあ1シーズンで1箱というカウントだろうか?

ちなみに、この中で左巻きなのはキンチョーのみのようだ。

一方の、フマキラーはイロモノが多い印象だ。

他にもライオンケミカルなんて会社も作っていたらしいが、これはめったに見ないな。

我が家はほぼキンチョーを採用するので、ほかのタイプは使った試しがない。

太いの、長いの、小さいのと様々な商品がある上に、近年では香りのするものまで発売されていて興味深い。変わったタイプではこんなのもある。

使ったことはないけれど。

火災のリスクがあって火を使わないタイプが開発される

ヒット商品ではあるが、線香とはいえ火を使う商品である。

寝ている間に何かの拍子に近くの物に燃え移るリスクもあって、現在は燃やさないタイプのものもかなり主流になっている。睡眠中はこちらのタイプの方がありがたいかもしれない。

我が家にあるのは電池式のカトリスだったと思う。

とても静かで匂いもほとんどしないため、時々スイッチを切り忘れるのが難点だが、効果はあるのだと思う。

スプレー式も長持ち

更に、スプレー式も最近は効果時間の長いものが多くなってきた印象だ。

……いや、ベープとアース製薬、そしてキンチョーと、蚊取り戦争をやっている感じは分かる。

しかし、だんだんネーミングセンスがアレになってくるのはどうかと思うぞ

特にキンチョーはどうなんだろう?「蚊がいなくなるスプレー」って、そのまんまやんけ!

おかげで、本日のブログのタイトルも、何のひねりもないタイトルになってしまったじゃないか!

ともあれ、こうしたアイテムを駆使して蚊のいない快適な生活を送りたいところではあるが、どれに軍配が上がるのか?というと、やっぱり「使っている」という実感の湧きやすい、スタンダードな蚊取り線香が良いかなぁ。

まあ、好みによって使い分ければいいと思うけどね。

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